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BARとボサノヴァ、ローカルな旅、響きあう時間

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口を奥に開けて笑顔で歌う

10代、20代の頃はバンドで歌っていて、それなりに歌えるつもりでいました。

ところが、ライブ活動を再開するにあたり、動画に撮ってみるとイケてない。何というか、わざとらしいというか、雑念が多すぎる。素直な声じゃない。

練習やライブを動画に撮ろう | 響き
今回のライブにあたっても動画に撮って色々検討しようと思ってたんです。

まあ、あれです。格好良くしたつもりというのは「麻疹のようなもの」です。厨2。

せっかく気付いたので、身体の研究を生かして真面目に発声を考えてみたのが以下のメモ。前にも似たような結論の記事を書きましたが、今回は声がメイン。

口を前に開ける

便宜上こう呼んでいます。口を前にと言っても「アイーン」をやるわけじゃありません。それじゃ歌えませんww。

口を開けたところを前から見てみましょう。

口が縦に開いています。口を大きく開けるというと多くの人はこうなると思います。これを横から見るとこうなります。

口を縦に開けた結果、顎を下にずらそうとしています。ところが、顎の骨格はそうはなってないですよね。骨格に沿ってアゴを動かすと、アゴは円弧状に動くはずなのです。なのに、鏡で見た絵に引きずられて、アゴを下に動かしてしまう。これを私は「口を前に開ける」と呼んでいます。

テレビで大声で笑ってる人はだいたいこの形。前から見て口が開いてるのがよく見えるので、テレビ映像としては好ましいんだと思います。

ところが、この場合、アゴが無理に前に行っているので、喉が前に引きずられて狭くなってます。また、無理に動かすために下にも引っ張っているので、喉というか首のあたりに力が入ってます。

結果として、この形で「ワハハ、わははは」と笑っているとすぐに喉が枯れます。飲み会では注意!

口を横に開ける

良い笑顔の見本の写真とか見ると、歯が見えてるじゃないですか。白い歯がキラリって感じで。先ほど述べた顎の動きのまま、そういう感じにしようとすると、口を横に開くことになります。

アゴに関してはそんな動きはまったくできませんから、頰や口周りの筋肉だけの動きになって、ほとんど口は「開き」ません。

マナー教室で「口を横に開いて喋っていますよ、もっと大きく口を開けましょう」なんて言われた場合、この形になっていると思われます。

あ、あの言っておきますが、人としての魅力とかは別の話ですよ。あなたのその話し方が僕は大好きってことはいくらでもあります♡。

口を奥に開ける

ここまでくれば、口を奥に開けるというのがどんなのかお分りいただけると思います。そう、口を開けることを意識しないでアゴを動かす。結果としてアゴは奥に引っ込む、そういうことです。絵が下手で上手く描けなかったので2枚載せときます。ごめん。

前から見たら大きく口は開いていませんが、じつは前後方向にはしっかり開いています。口は上下に開けるものではなく、前後に開けるものなのです!(と勝手に宣言)

では、ある意味ポカーンと開いているこの口で滑舌をコントロールするにはどうしたらいいでしょうか?

口角で滑舌をコントロールする

ポイントになるのは口角です。顎の角度を微妙にコントロールできます。実際に口角を上げて「アエイオウ」と言ってみて下さい。そんなに口が動いてないように見えて、ちゃんと滑舌はコントロール出来ます。なぜなら、前後後方にはちゃんと動いてるから!

結果として、口角が上がり、笑顔っぽくなります。順番を逆にしないように!

口角を上げるメリット

口角でアゴをコントロールするのには利点があります。

  • 笑顔っぽい
  • 力が入らない
  • 最小限の動きでコントロールできる

アゴを前に開いていた時は、ノドが狭くなると同時に力が入っていましたが、口角でアゴをぶら下げているだけなら喉はせまくなりませんし、力も入りません。口を閉じるのをやめるだけですから。骸骨模型と同じです。

そう、自然な笑顔は骸骨模型が教えてくれるのです!あの形!

口角を上げたからといって、つられてアゴが上がってしまうということはないので、喉が狭くはならないのです。舌の奥が上がってノドが前から見えない、ノドが塞がってるように見えるかもしれませんが、もっと上の方、扁桃腺の裏あたりは広々としています。

また、口を前に開くのに比べると、最小限の動きで滑舌をコントロールできるので、アクシデントは起こりにくいと思います。

一見、デメリットに見えること

この形で口を(というより顎を)開いていると、ドカンと大きい声を出すことができません。それどころか、息継ぎすらできません。出しっ放しの息に口角で滑舌をつける以外に方法がありません。これは一見デメリットに見えますが、喉に負担がかからないので、長い目で見るとメリットになります。

また、声の出し方として素の状態、ノーマル仕様でオプションなしですので、いろんな声色を使い分けるということには向きません。でも大丈夫。あなたがアルジャロウなら!


身体研究との関係

今までの研究課題とももちろん関係あります。

噛むときも飲み込むときも、口角を上げてアゴをコントロールすると上手くいきます。味がよく分かって楽しい。そうか、味わうってのはこういうことか、飲み込むってのはこういうことかって思うことがあります。

「舌を上顎にくっつけましょう」というのもやり易い。今のところいいことづくめ。

ただし、なんせまだ不慣れなので、けっこう必死で歌ってます。全身全霊をこめて柔らかい笑顔みたいな不思議な状態。普段の生活からできればいいんだろうな。

参考にした記事

今日すぐにできる!歌が上手く歌えるようになる効果的な3つの方法 –
バカバカしいと思うかもしれませんが本当に笑顔で歌うことは大切なんです。

  1. 笑顔で歌う
  2. 顎を引く
  3. 頑張らない

「良い声」の正体…倍音とは – 烏は歌う
本当は「胸」や「鼻腔」に響くのではなく、喉の上部の響きを「鼻に響いている」と感じ、喉の下部の響きを「胸に響いている」と感じる、というのが正確な言い方。

「喉を開く」について、再度まとめ – 烏は歌う
声楽的な意味での「喉を開く」とは、「軟口蓋を引き上げ、喉仏を引き下げる」ことです。 イメージ的には、「喉を上下に開く」感じです。

ついでに本番前のリラックス/準備運動に関してメモ

耳をひっぱって無意識に起こる顎の緊張を緩めよう | BUI
耳ひっぱりで頭蓋骨を緩めることができる

毎日の身体のメンテナンスに、「背中」のリラックスを。 – 烏は歌う
背中がリラックスしていると、「柔軟さ」と「力強さ」を感じさせる声になります。