特集:姿勢改善と身体の使い方
<第8回>『靴底の外側が減らなくなると体の不調も消える』
2. バランスポイント

バランスポイント
前回は『靴底の外側が減らなくなると体の不調も消える』という本のご紹介でした。
足首をきちんと使うポイントは2つ。
- バランスポイントに重心を置いて立つ
- 正しい歩き方「新保式ボールウォーキング」をマスターする
というお話でした。 今回はそのうち「バランスポイント」についてのお話です。
バランスポイントはどこか?
バランスポイントは内と外のくるぶしのちょうど真ん中。要するに足首です。母指球でもなく、カカトでもなく、足首。骨にまっすぐ乗ろうということを考えれば当然ではありますが、「少し前に重心を」とか諸説あるのもまた事実。 いちどやってみて下さい。そんなに難しくないです。 足首とカカトの違いを感じて下さい。ああ、カカトって後ろに飛び出してるんだ、っていうことが感じられたら正解です。そう、足は3つのアーチでできているのでしたね。 バランスポイントに体重をストンと載せて、少し上を向くと安定する。「少し上むき」がここでもでてきました。
バランスポイントを意識して重心を変えるだけで、一瞬にして身体に一本、芯が通ったように安定し、呼吸や関節の可動域も広まるなど、“人間の機能“が一気に高まる
重心を変えるだけ。知恵の輪キター。そう、見た目の姿勢ではなく身体の使い方。 重心の位置については、「ねこ背は治る」で有名な小池義孝さんもほぼ同じこと言ってます。重心をかかとのちょっと前に置く。え?そんなに後ろ?と思うでしょうが、それで猫背は治る、みたいな話だったはず。
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なお、足首の立場で見ると、重心は5mmもずれるとだいぶズレるそうです。精妙なサスペンション。
バランスポイントとは何か?
さて、歩く時にも、冒頭のバランスポイントを意識することが大切なのですが、それはなぜ?バランスポイントとは何のポイントなのか?
バランスポイントを意識しながらこの姿勢でウォーキングすると、身体の関節が一番動き、筋肉が一番伸び縮みします。胸郭も開いて酸素を取り込みやすくなる
ここで私が力説したいのは、よくある「正しい姿勢」とか「正しい歩き方」みたいな「身体の形」をマネさせる話じゃないことです。重心の取り方、感じ方という「身体の使い方」をポイントにしているところです。 形の正しさは鏡を見ないと分かりませんが、重心は感じることができますから、自分と対話しながら正解を探していくことができます。 とはいえ、歩き方の一連の流れは図にもなってます。普通は横から見た図だけだと思うのですが、この本は前から見た図もあります。靴の片減りからスタートした話だからこそって感じですね。  次回は「新保式ボールウォーキング」について。歩きながらバランスポイントを感じる方法も含めてお話します。お楽しみに。
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